顧客視点の天敵「人は自分が大好き」
顧客視点の天敵「人は自分が大好き」
突然ですが、次の言葉はどちらが正しいでしょうか?
A.「自社のことは、自分たちが一番よくわかっている」
B.「自社のことは、自分たちが一番よくわからない」
正解は・・・
どちらも正解です。
A.「自社のことは、自分たちが一番よくわかっている」
→(自分たちが)どんな経営資源や得意意識、苦手意識をもっているかを知っているのは自分たちだ。
B.「自社のことは、自分たちが一番よくわからない」
→(顧客が)自分たちの製品やサービスをどのように思っているのかを、実は自分たちが一番よくわかっていない。
というわけです。
自分で自分のことをみるときには、必ず、「主観」というバイアスがかかります。
このバイアスがかかること自体は、避けられません。
10年がかりで開発した新商品と、3カ月で開発した新商品とで、どちらが売れてほしいと思うのでしょうか?
普通に考えて10年がかりです。
これが「主観」です。
でも、顧客からしたら、開発期間なんてどうでもいいわけです。
自社で販売している製品と、競合の販売している製品と、どちらが売れてほしいと思うのでしょうか?
普通に考えて自社の製品です。
これが「主観」です。
でも、顧客からしたら、あなたの想いなんてどうでもいいわけです。
これが「顧客視点」です。
顧客視点は残酷な事実を受け入れることでもあります。
続きます。