マーケティングの学び方
マーケティングの学び方
そもそも、マーケティングとはなんなのでしょうか?
よくある誤解(そう、信じられている定義)は次の2つです。
× 誰が何を買っていったかなど、調査・分析をすること。市場を調査すること。
→これは、マーケットリサーチで、マーケティングのほんの一部分です。
×広告やセールスレターをつくること。
→これは、プロモーションで、マーケティングのほんの一部分です。
では、一般的なマーケティングの定義については、昨日に引き続き、グロービス・マネジメント・スクールのMBA用語集から引用します。
----- 引用ここから ------------------------------
マーケティングとは、顧客満足を軸に『売れる仕組み』を考える活動。
一般的に販売推進、営業推進と混同されがちだが、長期的な視点から顧客支持を得ることを目的としている点で、これらのセリング(販売)とは異なっている。
セリングは、今日や明日の売り上げを確保するためにどういう広告宣伝、販売促進をするか考えることが主な活動である。
一方、マーケティングは、顧客にとって価値のある製品やサービスを提供するために必要なすべての要素をコントロールする役割を担い、その結果、顧客からの信頼を勝ち取り、継続的に成長することを目的とする。
市場が成熟し、製品、サービスの機能面での差別化が難しくなるにつれて、マーケティングの重要性は増している。
特に、顧客の認知をどうコントロールしていくかがマーケティング戦略の優劣を決するようになっている。
最近では、顧客とのあらゆるタッチポイント(接点)において、顧客の認知をコントロールする重 要性が高まり、認知心理学の要素も取り入れられるようになっている。
----- 引用ここまで ------------------------------
さて、ここで、この記事を読んでいるということは、あなたは少なからずマーケティングについて、ちょびっとでも興味がある方だと思います。
もし、これからマーケティングを学ぼうとする方に向けて、ちょっとしたコツをお教えします。
(ちなみに、これを言っているひとには、お目にかかったことはありません)
マーケティングの派生は、2つです。
経営学から生まれたマーケティングと、広告・セールスの現場から生まれたマーケティングです。
前者は、長期的に企業が存続するために必要となる経営戦略のために、どのように顧客を創造・維持していくのか、などというテーマに沿って語られます。
後者は、とにかく短期的に、その商品・サービスを効率よく売るのか、などというテーマに沿って語られます。
企業の優位性だとか、長期的な差別化とかをいうのが前者。
キャッチコピーを変えたら売上○倍!などというのは後者です。
どちらが大切だとか、どちらが偉い、ということはありません。
ようは使い方です。
あなたがもし、新規にビジネスを興したい、新商品・新サービスを開発したい、ビジネスそのものを強固なものにしたいとするならば、手に取るべき本は、前者すなわち、経営学よりのマーケティングの本です。
もし、あなたが、商品・サービスが決まってしまっていて、現場として、バンバン売っていきたいのだとしたら、手に取るべき本は、後者すなわち、広告・セールスの現場から生まれたマーケティングです。
別な言い方をします。
前者は、マーケティング戦略についての本で、
後者は、マーケティング戦術についての本です。
分かりやすくすために、あえてネガティブな見方をすれば、
前者は、学者のお勉強、机上の空論で、
後者は、小手先のテクニックです。
さて、マーケティングを学ぼうとするときのコツです。
・【戦略】→【戦術】という大前提を常に念頭におくこと。
・いま自分に必要な知識・ノウハウは、【戦略】or【戦術】どちらなのか?を意識すること。
・そのいま(自分が)欲しい知識・ノウハウに適した、本などの情報を選ぶこと。
言われれば当たり前の話なのですが、この【戦略】or【戦術】を意識していないと、タイトルや見出しに踊らされて、余計で、使えないな知識を得ることになります。
余計で、使えないの意味は、「情報自体に価値があっても、読み手がそれを引き出すことができないために無価値」ということです。
また、必ず“偏食”が起きます。
【戦略】と【戦術】は、どちらも重要です。
栄養と同様に、バランスよく学ぶこと必要です。
是非、マーケティングを学ぼうとする方は、本日の記事を試してみてください。
続きます。