有料で無料に勝つ
有料で無料に勝つ
『FREE』という本が出たのが2009年のことですが、無料のサービスは増えているように思います。
タダでどれだけできるのか? というのは、消費者のアタマの中には常につきまとうものだと思います。
もし、あなたがなんらかのサービス業をしているのであれば、少なくとも今後は、無料サービスとの戦いは避けられないことでしょう。
今日は、この無料に勝つための戦略について書こうと思います。
ではさっそくはじめます。
以前、競合とは、お客様のアタマの中の選択肢と書きました。
そうであるならば、最大のライバルは、“なにもしない”になります。
一般的に、情報でも、モノでも、何かを得るということは、価値交換です。
“無料”のものでも、おカネではないなにかと交換している、ということになります。
古くはテレビやラジオもそうですが、受信は無料でも、広告主が支えているものもあります。
この場合は、あなたの貴重な時間や意識を、広告を見るということに奪われることを許していることになります。
そして、いわゆる無料の資料やプレゼントは、個人情報と交換しているわけです。
そして、誰とも何も価値交換をしない、というのが“なにもしない”(もしくは、“自分でする”)です。
もし、あなたの提供する商品・サービスが、「本当に」“なにもしない”方がマシなのだとしたら、そのビジネスはやってはいけないビジネスです。
「本当に」とは、売り手側が商品・サービスを過小評価している恐れがあるので、あえて強調しました。
おカネをいただいて、その分以上の価値を提供することをしているはずなので、一般的には、どんどん売って、価値交換を促進した方が、みんながハッピーになります。
このようなことを踏まえて、最初に考えるべき差別化は、“なにもしない”よりも、あなたの商品・サービスを買った方がよい理由(の効果的な伝え方)を探すことです。
恐らく、このプロセスで、どうでもいい特徴や理由は、捨てられます。
そして、本質的なぎゅっと詰まった価値が浮かんでくると思います。
そして次のプロセスは、この本質的な価値が、“無料”のもので満たせるかという視点で比べます。
そうすると、およそ無料のものでは、なんらかの至らないところがあって、欠陥商品・欠陥サービスのように感じることがあるでしょう。
その点を突けば、“無料”のサービスとも差別化ができるはずです。
たとえば、無料のホームページ作成サービスがあったとします。
業者に頼めば数十万するものが無料です。
ただし・・・
・サイトに副わない広告が出たり、更新しないと削除される。
・提供側の都合で、障害・削除・サービス停止になることがある。
・バックアップ/リストア機能がない、あっても不十分。
などの至らないところがあり、
「まァ、個人のお遊びならいいですが、ビジネスサイトにはちょっと向かないですね」といえるわけです。
続きます。