最後の藁
最後の藁
今日も、ご覧になっていただき、ありがとうございます。
昨日は、結果にとらわれがちな時ほど、原因にフォーカスしましょうということを、体調不良の例で書きました。
もうちょっと深くみていきましょう。
例えば、胃もたれという結果に対して、原因が暴飲暴食だったとします。
このとき、当人からすると、直前の食事でちょっと食べ過ぎたと考えがちです。
しかし、その事実を家族とかに話をしてみると、日常的な生活習慣を正すように説教をされる訳です。
当人としてはあまり面白くはありません。
これはまさしく最後の藁です。
最後の藁とは、西洋のことわざで、
原文 “It's the last straw that breaks the camel's back.”の元々の意味としては、
ぎりぎりのところまで重荷を負ったラクダはその上わら 1 本でも積ませたら参ってしまう。たとえわずかでも限度を越せば取り返しのつかない事になる、という意味です。
ところが、クリティカル・シンキングでは、「たまたま最後に起こった事項、あるいはたまたま目立った事柄を、本質的な原因と勘違いする」という錯覚をいいます。
トラブルが減らないのは、トラブルを起こす要因が排除されていないからではないでしょうか。
では、なぜ、そのトラブルを起こす要因が排除されないのでしょう?
販売がいまいち不振なのは、その前提であるマーケティング活動に力を入れていないからではないでしょうか。
では、なぜ、マーケティングに力が割けられないのでしょうか?
数日前の記事で、
「あなたのビジネスのことは、あなたが最も理解しています。
どんなマーケティングやセールスのプロも、“あなたのビジネス”のプロではありません。
“あなたのビジネス”のプロは、あなただけです。」
と書きました。
この記述に嘘はありませんが、“あなたのビジネス”のプロである、あなたには、唯一の弱点があります。
それは、“あなたのビジネス”を知り過ぎているために、“あなたのビジネス”の常識にとらわれているという点です。
言い換えれば、最後の藁に囚われる確率が非常に高いことを意味します。
では、最後の藁の呪縛を抜け出し、問題の根本にたどり着くにはどのようにすればよいのでしょうか?
続きます。