戦略的な差別化とは5
今日も、ご覧になっていただき、ありがとうございます。
昨日は、「現状維持バイアス」の抵抗に打ち勝ち、「コンフォートゾーン」から外れるためには、「とりあえず、考えずに、小さくても、やってみる」ことだということを書きました。
さて、本件タイトルは、“戦略的な差別化とは”です。
以下、いったん時間軸を進めます。
あなたが、重い腰をあげて、萎える気持を奮い起こし、競合のやりたがらないことを実現することで、差別化を図ったとします。
競合は、最初は鼻で笑っていましたが、あなたが顧客に支持されているとわかると、あわてて真似をし出しました。
どうなるでしょうか?
戦術面、すなわちマーケティングの4Pのレベル(製品、価格、販路、広告)だけで、差別化をしようとすると、あっという間に真似されます。
この記事を最初から読まれている方は、「あれ、競合はやりたがらないのでは?」と思われたかもしれません。
残念ながら、競合は真似をしてきます。
これまでとは、前提が異なり、あなたという成功事例があるからです。
「現状」認識もずれるわけです。
でも、安心してください。
すぐに真似できるのは「上っ面」だけです。
市場をどうセグメンテーションしたのか、
誰をなぜターゲットにしているのか、
なぜそのような訴求になったのか、
どういう狙いがあるのか、などなど、
目に見える戦術の裏にある、
目に見えない戦略面は真似できません。
サムスンのように、キャッチアップ(つまりパクリ)に全経営資源を投入するような企業なら別ですが、少なくとも、あなたの競合は、キャッチアップのために全世界にエージェントを植え付けるような飛んだ戦略はとっていないはずです。
そうして、競合が足踏みをしている間に、あなたは、戦略の遂行を行います。
時間という最大資源を活用し、少なくともノウハウ、見込み客リスト、成功事例、そして失敗事例を手に入れるのです。
これこそまさに、先発優位ではないでしょうか。
ここで思い出していただきたいのが、
スモールビジネスの場合は、
商品・サービス自体を画期的なものに変える必要はなく、
必要なのは、商品・サービスの画期的な売り方だということです。
画期的というのは、あなたも競合もやりたがらない業界の非常識ということです。
続きます。