マーケティングとセールスの違い6
本日もご覧になっていただき、ありがとうございます。
昨日の続きです。
キレイゴトとしてのマーケティングの考えを外すならば、次の例えがよいかもしれません。
レビット博士の言葉にある、“「かりそめの恋」はもはや主流ではなく、「結婚」が必要とされている”という表現を、拝借するならば、
セールスとは、誰かれ構わず声をかけるナンパです。
目の前にいる相手を「オトす」ために、あの手この手のトークを繰り出します。
相手に興味を払うフリをするのも、トークのうちです。
いちいち「ノー」を気にしていては先に進めません。
「イエス」という反応が得られるまで繰り返しです。
一定確率で「イエス」と反応するひとはいるわけですから。
対して、マーケティングとは、ある意中の相手を「オトす」ために、
あの手この手で自分を振り向かせようと努力することです。
当然、相手の好みや、興味や関心に注意を払うことになりますし(リサーチ)、
段々と距離を縮めて、自分に興味を持ってもらい、かつ自分こそが交際するのにふさわしい相手だと思ってもらえるようにあれこれ策を練りますし(ナーチャリング)、
相手に喜んで「イエス」と言わせるような状況下でプロポーズするわけです(クロージング)。
※この喩えを念頭に、レビット博士の論文をざっと再読いただければ、理解が深まると思います。
どうすれば売れるのか? どうすれば買ってもらえるのか? が「結局は同じこと」だとすれば、この例でも、「相手をオトす」という行為は同じことです。
そして、同じことのなかにも、違いは見出していただけたと思います。
もちろん、「オトしたい」という欲求は、「売りたい」という欲求の喩えです。
「恋人をつくるぞ(一瞬でも)」という目標は、売上目標の喩えです。
さて、あなたは、あなたのビジネスの目的達成のために、
恋愛をする道を選びますか? それともナンパという道を選びますか?
ここに、マーケティングとセールスの違いのヒントがあると思います。
蛇足になりますが・・・・
肌感覚としては、九割五分のビジネスマンは、ナンパ師です。