「売り難さ」を解消するカギ3

今日は、特に商品・サービスに自信のある方が嵌っている恐れが多い落とし穴です。
今日の内容を改善することで、一気に売れるようになるかもしれません。

まず、昨日までのおさらいです。
・商品/サービスで考えるのではなく、無形財・有形財で考えてみる。
・たとえ有形の製品でも、購入前に売っているのは、「約束」という無形財である。
・本来、有形財である製品を、無形財の約束に変えて、さらに有形財のコピーに変える。
ということでした。
少し乱暴な要約ではありますが。

引き続きレビット博士から学びたいと思います。

----- 引用ここから ------------------------------

印象が重要である

人々は製品の実体を判断する際、外観に大きく影響される。これは常識が教え、調査によって確認されている。価格、技術、購買知識の有無、私用か社用かはほとんど関係ない。
だれもがある程度、製品の外観と印象に頼って購入している

特性を提示できる製品 -旋盤のスピード・多様性・精度のような技術特性、口紅の色となめらかさ、エビ・グラタンの見た目や濃厚さなど- だけで、印象の強さが決まるわけではない。たとえば、ある投資銀行を考えてみよう。同行の推奨情報は完璧で、投資の安全性について説得力がある。誠実さと実績の評価も昔から一貫している。にもかかわらず、何十億ドルも動かす企業のCFOが、あまりにも若い紅顔の営業担当者を見て、その銀行に資金運用を任せることに不安を抱いたとしてもいたしかたない。

製品は、全部ではないにしても、その売り手-企業だけではなく、営業担当者がどんな人物かによっても判定されてしまう。売り手企業と営業担当者は、好むと好まざるとにかかわらず、「製品」の一部であり、見込み客が購入を決める際の判断材料なのだ。製品の有形性が小さいほど、製品に関する判定はパッケージによって大きく左右される。だれがどのようにパッケージしたか。隠喩や直喩、シンボルといった製品を代弁する要素が、どんな印象を与えるか。

同じことが有形財にも当てはまる。ある電力会社が一億ドルのボイラーを発電所に設置しようとしたとする。その入札を任されたセールス・エンジニアもやはり製品の一部(約束)であり、投資銀行の営業担当者とまったく同じである。

理由は簡単だ。どちらの場合も、納入されるまで製品は存在しないからだ。有形財であっても、作動させてみるまで性能はわからないのだ。

セオドア・レビット『無形性のマーケティング』
(1981年ハーバード・ビジネス・レビューより)

----- 引用ここまで ------------------------------

30年以上も前に書かれた論文ですので、現代風に解釈を加えます。

営業マンの見なりや印象、店舗ビジネスであれば外から見える店内の様子や店員の印象、Webサイトの印象、DMやチラシの印象など、
お客様との接点となるところは、すべて見られている。
その見られているすべては、あなたが売っている「約束」に含まれている。

「知って」はいるけど、「できて」はいない、に類する話だと思います。

続きます。

\ 最新情報をチェック /