思考力の疲労度テスト
今日はちょっとしたテストをしてみたいと思います。
新規開拓(新規顧客獲得)がなかなか思うように進まない。
どなたでも経験のあることだと思います。
そんなとき、あなたならば、どうしますか?
試しに、2・3個答えを書いてみてください。
・・・・はい。
そんなとき、一番やってはいけないことは、
「どうしよう?」と“How”を考えることです。
これは、ひとりでビジネスをしている方や、
ワンマン社長によくありがちです。
もし、あなたが先ほど書いた答えに、
“広告を打つ”など、具体的にどうするかが
書かれていたら要注意です。
たとえば、自動車販売ディーラーだったとしたら・・・
「新規が減ってきたぞ、どうする?」
→「よし、この前うまくいった試乗キャンペーンの新聞折込みをしよう」
これが、いきなり“How”に飛びつく例です。
ロジカル・シンキングの基本に則れば、
正しくは、
1.何が問題で(What)
2.どこが問題で(Where)
3.なぜ問題で(Why)
4.だから、どうするか(How)
という順番で考えていく必要があります。
さきほどの自動車販売ディーラーの例ならば、
1.何が問題で(What)
→新規の契約数が減っている
2.どこが問題で(Where)
→集客数は減っていないが、契約数が減っている。
つまり、成約率ダウンが問題。
3.なぜ問題で(Why)
→敏腕営業マンを昇格させて管理職につけた。
結果、現場の営業マンの相対の成約力がダウンしていた。
4.だから、どうするか(How)
→営業力の強化を目的とした社内教育を行う。
という、問題に“効く”対策が導き出せます。
ですので、
1.何が問題で(What)
2.どこが問題で(Where)
3.なぜ問題で(Why)
4.だから、どうするか(How)
の順番で考える、というのを是非ご活用ください。
・・・とはいっても、
これが実践できない落とし穴があります。
実は、冒頭でわたしがした質問は、ひっかけ問題でした。
種明かしをすると・・・
“そんなとき、あなたならば、どうしますか?”
と質問しました。
人間の脳は「どうしますか?」と問われると、
「どうするか」を考えてしまいます。
同様に、「新規開拓が思うようにいかない。どうしよう?」と考えたり、
「おい、新規客が減っているぞ! どうすんだ?」と部下にはっぱをかけると、
「どうしよう?」と“HOW”を考えさせることになります。
「どうしよう、どうしよう」と考えても、
有効な答えが導き出せないのは、
さきほど説明したとおりです。
ですから、最初にするべきなのは、“適切な質問”です。
しかし、日々やっかいごとが片付かず、
思考力が疲労してくると、脳がサボリだして、
「どうしよう」と答えに飛びつこうとします。
この記事を読んでなお、あなたが「どうしよう」と
考えていたときは、脳がオツカレです。
そのまま考えてもドツボにハマります。
脳を休息させるか、
適切な質問を代わりにしてくれる専門家(コンサル等)に
相談しましょう。