巧妙な便乗値上げの代償

ちょっと気になった記事があったので、今日はこれを取り上げてみたいと思います。

「税込1050円→税抜1050円」という巧妙な“便乗値上げ”?はびこる
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140402-00000017-wordleaf-soci

―― 引用ここから ―――――――――

4月2日、いつものように都心の繁華街にランチに出かけた東京都内の男性会社員(40)は、会計時にショックを受けた。店頭では「1050円」との表示。「価格をすえおいたんだな」と喜んで入店したものの、支払いの段になって「税込みで1134円です」と請求されたのだ。店頭の1050円という表示は、よく見ると、さりげなく「税抜き」と変えられていた。

税込み1050円が税抜き1050円になるということは、単純に本体価格が50円丸々値上がりしていることになる。その上、消費者は84円の消費税を負担させられるのだ。男性は「1050円なら、税込みだと思うよね。牛丼の10円20円に一喜一憂するサラリーマンにとって、8%をそのまま乗せられるのはきつい。死活問題ですよ」と憤りを隠せない。

―― 引用ここまで ―――――――――

高くつきましたね。
店側が。

この記事を、わたしなりに要約すると・・・
「喜んで入店したものの、憤りを隠せない」です。

あまり、難しいことをいうつもりはありません。
この客が「騙された」と感じたという事実がすべてです。
いちど騙されたと感じたお客様は、二度と戻りません。

もし、店側が集客を目的に「1050円」にしたとしても、
小銭稼ぎのために「1050円」にしたとしても、
それを受けた顧客が、なにを感じて、どう行動するのか?
足りな過ぎる想像力が、悲しいです。

お客様の立場にたった・・・
お客様の視点で考えて・・・
お客様にご満足いただくために・・・

いずれも、むなしく響くだけです。

こうして、この店は、わかりやすく
既存客を失いました。
もちろん、このように騙されたと感じたのは、
ひとりだけではないハズです。

客足が遠のく。
集客しなくちゃ。
ビラをまこう。

で、このビラにかかる費用に、
いくらかかって、成果はどれだけ期待できますか?

ここまで考えたら、最初から税込1134円です、
と「巧妙ではない」便乗値上げをした方がマシです。

綺麗事をいうつもりはありません。
顧客を騙すな、とはいいません。

なんらかの広告やプロモーションは、
見方を変えれば騙しの要素も含まれます。

ですが、こんなに
速効性のあり、
かつ確実に
失望をかう手段はダメです。

騙して、最初の1回だけ客を呼び込み小銭を稼ぐならば、巧妙かもしれませんが、
ビジネスとしてみたら稚拙以外のなにものでもありません。

\ 最新情報をチェック /