差別化できない理由5

ここまで、どちらかというと、
差別化に失敗する理由について書いてきました。

突き詰めていけば・・・

結局は強みや差別化も、
お客様のココロを掘り下げていくことで達成する、
ということです。

言葉で表現すると、とても当たり前なのですが、
実行するのは、難しいと思います。

レビット博士の『購買意欲調査をめぐる狂想曲
ではないですが、
競合をまったく考えずに顧客のことだけを
考えていたら、似た広告になってしまうかもしれません。

しかし、
顧客が、日々どのような情報に晒されているのか?
その中で、自社商品・自社サービスが興味を惹くためには、
どうすればよいのか?
と、考えていけば、似た広告にはならないハズです。

とはいえ、
すでに、すべての業界で、競争が激しい昨今では、
その状況にしているスピード感のビジネスの現場では、
完全独自で間違いなく目立つ、ということを
追求することは難しいでしょう。
現実的にリサーチが追い付かないハズです。
どうしても、同業の誰かとは似てしまう・・・
だとしたら、
“少数派につく”ことをお勧めします。

さて、もうひとつ重要なことを。

前回、お客様の選ぶ基準は変わり続ける、
という話をしました。

これは、人間の欲望はなくならない、
ということが支えています。

顧客満足は一時的なものだ、ということです。

あなた自身の消費行動を振り返ってみてください。
消費財でなくとも、繰り返し、繰り返し、
なにかを絶えず購入しているハズです。

満足した瞬間、渇き始めます。

例えば・・・

携帯電話やノートパソコンは、持ち運ぶのに“厚い・重い”という
不満があり、それを改善する“薄い・軽い”で選ばれるとします。
そして、技術革新が進んで“薄い・軽い”が、もう十分なくらいに満たされたとします。
するとどうなるか?
今度は、“薄すぎて華奢だ”とか“DVDのドライブがない”とか、
別な不満が出てきます。

これはサービス業でも同じです。
手厚いサービスと、セルフサービスの間で揺れ動きます。
システム構成のトレンドも、集中と分散を繰り返します。
大きな政府と小さな政府も、長い目で見たら繰り返すことでしょう。

だからこそ、いま、ビジネスをしているアナタは、
いま、ターゲットにするお客様を知る必要があります。

お客様の欲望が常に変化して、常に渇き続けているのですから・・
ビジネスをする側、つまり売る側には、
売るチャンスもあるし、売る義務があるとは
考えられないでしょうか?

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