売れるネーミング
商品やサービス、いかなるケースでも、
ネーミングの重要性は、もはや、
語るまでもないと思います。
身近な例では、本のタイトルです。
中身がどれだけよくても、
タイトルがイマイチならば、
売れるべき本も、売れないでしょう。
反対に、どうでもいいくだらない内容の本が、
タイトルのキャッチーさだけで売れたりもしています。
言葉は悪いですが、低レベルなビジネス書などは、
情報弱者相手を前面に出していますが、
名付けとしては、とても参考になります。
さて、名付けに関連して興味深い記事があったので、
シェアしたいと思います。
―― 引用ここから ―――――――――
『改名で売り上げ40億円の「お~いお茶」売れる前の名前は…』
商品を売り出すとき、まず消費者の心をつかむのは、何といってもネーミングだろう。そのネーミングを思い切って変えることでヒットした商品も少なくない。
紳士用の抗菌防臭靴下の先駆けであるレナウンの「通勤快足」。もともとの名前は「フレッシュライフ」だった。売り上げが徐々に減少する中で、再起をかけ発売から6年後、社内で集めた100以上の案の中から、「通勤快足」に名前を変えた。すると、売り上げは1億円強から一気に13億円まで跳ね上がり、2年後には45億円を記録した。広報の佐藤裕子さんは言う。
「JRや京王線で当時、通勤快速が走り始めた時期でもあり、ターゲット層のビジネスマンにとって、商品をイメージしやすかったのだと思います」
緑茶飲料のパイオニアで業界トップを走り続ける伊藤園の「お~いお茶」も、もともとの名前は「煎茶」だった。煎茶という名前は「まえちゃ」や「ぜんちゃ」と読み間違えられることもあり、浸透しなかったと、同社商品企画一部の安田哲也さんは振り返る。
「家族だんらんやコミュニケーションの場で飲むお茶のイメージを打ち出すため、商品名を変えました。売り場から呼び掛けているようで、親しみやすさを感じてもらえたのだと思います」
発売4年後の改名で、売り上げは6倍近くの40億円に伸びた。
起死回生策としてネーミングとパッケージを変えたのは、保湿ティッシュ「鼻セレブ」だ。
大手では先行発売だった「モイスチャーティシュ」は、競合他社の進出で3番手に甘んじ、8年後に改名。すると、売り上げは3割も増えた。
「失うものは何もないという意気込みで、もっとわかりやすく商品の特徴を伝える方法を考えました。モニター調査でこの商品が使われるのは鼻、特に花粉症などでつらい時期だとわかりました。鼻を前面に出しつつ、感情的にかわいいと思えて少しでも癒やされるようにと白い動物のパッケージになりました」
そう話すのは王子ネピア商品企画部の齋藤敬志さんだ。白くてフワフワした動物たちの鼻がアップになっているパッケージには、それぞれに固定ファンが付き、動物たちの総選挙も開催した。ブランドの認知度が高く、コラボ企画やインパクトのある広告をつくりやすいという効果も生んだという。
※AERA 2014年5月19日号より抜粋
dot.『改名で売り上げ40億円の「お~いお茶」売れる前の名前は…』より引用
http://dot.asahi.com/business/economy/2014052000022.html
―― 引用ここまで ―――――――――
名前とパッケージを変えるだけで売れ行きが
変わるのですから、工夫のし甲斐もあります。
反対に、「いい商品を作れば売れる」というのが、
いかに売り手側の怠慢かがわかる事例だと思います。
あなたが良いと信じる商品・サービスが、
いまひとつ売れ行きに課題を感じるならば、
ネーミングから見直してみてはいかがでしょうか?