AKB商法の評価すべき点

ビジネスを差別化させる発想法の続きです。
ここ数日、興味がなくてもAKBのニュースは目に入ります。

AKB商法とは、
“具体的には『ファンにCDを複数枚買わせようと誘導する手口』のこと
(ニコニコ大百科より引用)”で、
基本的には、悪質な商法として批判の対象となっています。

とはいえ、「行き過ぎ」かどうかは判断の分かれるところですが、
マーケティングの視点でいえば、正しいことをしています。

単純にCDを出すだけでは売れない時代に、
お客様がCDを買う理由をつけて、
続けて買っていただける知恵を絞っているだけです。

CDが売れずに解散していく(会社ならば倒産する)のと、
CDを売って売って売って、顧客を獲得・維持していくのと、
ビジネスオーナーのあなたは、どちらを選びますか?

その売るための工夫というか、努力というかを、
「悪質」と切って捨てるのは、
少し短絡的ではないでしょうか。

そもそもCDの業界では、AKB以前にも
初回限定版などの複数仕様は販売されていました。

オマケ商法(握手券や投票券)については、
プロ野球チップスやビックリマンチョコの前例があります。
子供向けです。

数を買わせることを煽りとするならば、
金なら1枚、銀なら5枚で当たるおもちゃのカンヅメ(森永チョコボール)は
どうなるのでしょう。

これら以外にも事例はたくさんみつかることでしょう。

“売る側”は、どうすれば売上があがりやすいか、
は理解していたのです。

既存の商品群に別な付加価値をつけて差別化し、販売する。
これの、なにがいけないのでしょうか。

「わたしたちの提供しているものは、特別な体験です」
などという、キャッチフレーズは、どこでも聞いたことが
あると思います。

モノ売りからコト売りになれ、という言葉も本質的には同様です。

もちろん、「行き過ぎ」てしまえば、法的にひっかかり始めます。
過去、ビックリマンは公正取引委員会から勧告を受けましたし、
AKBも独占禁止法(不公平な取引)に抵触する恐れありとして、
中止した企画もあります。

前置きが長くなりましたが、
あなたのビジネスで、
合法かつ過度な批判を受けない範囲で、
AKB商法のようなものが取り入れられないでしょうか?

・顧客にとって意味のある、複数仕様。

・顧客にとって意味のある、純粋なプラスαの特典

・顧客にとって意味のある、○○できる権利

是非、検討してみてください。

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