他業界のアイデアを拝借する実例

アイデアは、同業他社の真似をするのではなく、
異業種・他業界から拝借しましょう、といことを
何度か書いています。

これ自体は、別にわたしが言い出したことではないですし、
あなた自身も、知識としては理解していると思います。
かといって、実戦で取り入れるとなると、
これは、なかなか難しいことでしょう。

たとえば・・・
あなたが自動車産業にいて、新車の開発をしていると仮定します。
あなたは責任者です。
部下が、新しい自動車のウリとして、
「携帯電話のカバーみたいに、納車後も自動車のボディーを
パカパカ取り替えられるのって、どうですか?」
と、提案されたら、どうするでしょうか?

・実現性がない
・前例がない
・無理だ

と、ついつい考えてしまうようでしたら、
あなた自身がアタマの堅い抵抗勢力です。

軽自動車のダイハツは、その案を取り入れました。

―― 引用ここから ―――――――――

ダイハツ工業は、新型軽オープンスポーツカー『コペン』を発表。躍動感や流麗さを表現した「コペン ローブ」を6月19日より、新ジャンル感・アクティブ感を表現した「コペン X(クロス)モデル」を今秋より発売する。

コペン ローブの価格は、CVTモデルが179万8200円、5速MTが181万9800円。

新型コペンは、新骨格構造「D-Frame」を採用。骨格のみで高い剛性を確保し、加えてサスペンションやパワートレーンの専用チューニングを行うことで、優れた操縦安定性と乗り心地を実現。また内外装着脱構造「DRESS-FORMATION」を取り入れることで、外板を13個の樹脂パーツの集合体と捉え、スマートフォンのカバーを交換する感覚で、購入後でも嗜好に合わせたデザイン変更を可能にした

~中略~

またダイハツでは、「LOVE LOCAL by COPEN」をキーワードに、ユーザーが自分らしさを表現するためのサポートを展開。コペン認定ショップ「コペンサイト」を、気軽に仲間が集い、交流できるドライバーズサロンとして、全国の販売会社の店舗に設置する。コペンサイト内には、コペン認定スタッフ「コペンスタイリスト」が常駐し、コペンの楽しみ方を提案。また、地域毎に、新型コペンを満喫できるイベントも実施する。

さらに、身近で親しみある開かれた工場を目指して、オーナー見学が可能な「コペンファクトリー」を2014年夏以降に新設する予定だ。
《纐纈敏也@DAYS》

Response 【ダイハツ コペン 新型発表】スマホカバー感覚で内外装を着脱できる軽オープン…179万8200円から

http://response.jp/article/2014/06/19/225751.html

―― 引用ここまで ―――――――――

“コペン認定スタッフ「コペンスタイリスト」が常駐し”というあたりも、
揃えてくるところが確信的です。

個人的には、開発秘話がとても気になります。
恐らく、発表に至るまで、数多くの困難(技術的・組織的・政治的)を
乗り越えてきたことと思います。
ダイハツの英断を心より称えたいと思います。

あとこれ、“おしゃれ”訴求も効くでしょうけれど、
隠れたベネフィットとして、
「ちょっと擦ってキズがついても、パーツ交換で簡単に直せます」
っていうと、運転に自信がない人には刺さりますね。

「はじめての新車、もし擦ったらと思うと不安ですよね。でもコペンなら大丈夫。」
といったノリで。

発売後の市場の反応が楽しみです。

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