お客様は、実は宇宙人だった・・・

今日は七夕です。

あなたの今年の願いごとは何でしょうか?
起業家たるものビジネスがらみのこととは思います。
逆にビジネスは自力でなんとかできるわい、という方は、
なんともならないコトをお願いするのかもしれません。

さて、七夕とはあまり関係はないのですが、今日は、
お客様を理解する、顧客視点でみる、ということに関して、
わたしがときどきやっている発想転換法をご紹介したいと思います。

突然ですが、あなたの対象とするお客様の“欲しいもの”はなんでしょう?

―― 引用ここから ―――――――――

毎年夏になると、わたしはメーン州へ魚釣りに出かける。
ところで、わたしは苺ミルクが大好物だが、魚は、どういうわけか、みみずが好物だ。
だから、魚釣りをやる場合、自分の好物のことは考えず、魚の好物のことを考える。
苺ミルクをえさに使わず、みみずを針につけて、魚の前に差し出し、「ひとつ、いかが」とやる。

デール・カーネギー『人を動かす』より

―― 引用ここまで ―――――――――

人間と魚くらい“欲しいもの”が離れていれば、逆に理解しやすいものです。

なぜなら、離れている分、観察がし易いですし、
大雑把なステレオタイプでも、なんとなく理解した気になれますし、
その理解レベルで十分だったりするからです。

魚はミミズが好き。
猫は魚が好き。
ドラえもんはドラ焼きが好き。
アメリカ人ならピザが好き。
ニホン人はスシがスキ。
香川県民はうどん好き。
・・・。

近くなれば、近くなるほど、その粗い理解では不十分になりますし、
その不十分さを埋めるために、主観を使い出します。
自分の思う“欲しい”が、相手にとっての“欲しい”と錯覚しだします。

あなたがなにかを買うとき、基本的には“【あなたが】欲しいもの”を買います。
わたしが“【わたしが】欲しいもの”を、あなたに勧めても、
“【あなたが】欲しいもの”でなければ、きっとあなたは買わないでしょう。

立場を反対にすれば、あなたの対象としているお客様も、
基本的には“【お客様が】が欲しいもの”を買います。
“【あなたが】欲しいもの”を売ってもお客様は買いません。
お客様が買うのは、“【お客様が】が欲しいもの”です。

「こりゃイイ商品だ、売れるに違いない」と思っていても、
自分にとって欲しいものであればあるほど、
“【お客様が】が欲しいもの”に変換できずにいることはよくあります。
(俗にいう“商品にほれ込んでいる状態です)

もし、あなたが取り扱っている商品・サービスが、
良い商品・良いサービスであるにも関わらず、
思ったほど売れていないのであれば・・・

良い商品・良いサービスの“良い”の主語を修正してください。
つまり “誰にとって”良いのか、を考え直してください。
そして、“お客様の言葉で”商品・サービスの良さを伝えてください。

とはいえ、これは典型的な「言うのは簡単だけれど、やるのは難しい」シリーズです。

そこで、一旦主観で考えてしまったことは、“人間と魚”くらいまで
離れて観察し直す必要があります。

具体的にどう発想を転換するかというと・・・
宇宙人相手にビジネスをすることを想像してみます。

あなたの目の前のお客様は、見かけは日本人ですが、実は中身は宇宙人です(寄生獣みたいなものです)。
バレバレですが、その宇宙人は、日本人として溶け込もうとしています。
日本語は通じますが機械翻訳のようにカタコトです。
少なくとも日本人の常識以前に、地球人の常識や価値観は通じません。
最近覚えた言葉は、「なぜ?」と「それが、ボクになんの得があるの?」です。
あなたが何かをいうたびに、この2つの言葉で返してきます。
その相手に対して、あなたは自分の商品・サービスを売らなければなりません。

このバカげたワークを、真面目にやることで、
あなたの“当たり前”のひとつひとつに対して、
お客様が理解できる“理由”を考えていくことになります。

商品・サービス自体は変える必要はありません。
繰り返しますが、あくまで顧客視点でみるためのワークです。

“なあなあ”な言葉は通じません。喰われます。
結果 “お客様の言葉で” 商品・サービスの良さを表現できるようになります。

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