異業種参入と成功事例に潜むワナ
今日は極めてマニアックな記事を書きますが、
最後までお付き合いください。
あなたも新しいビジネスに挑戦して、
成功を掴むことに興味はあると思います。
それが本業でも、副業でもよいです。
何を隠そう私も大好きなのです、
新しいビジネスを立ち上げるのが。
そんなあなたならば、このニュースには
わくわくしてしまうことでしょう。
ある有名なヘビメタシンガーが、航空業界で成功した、
というハナシです。
―― 引用ここから ―――――――――
相次ぐ飛行機事故や経営破たんなど、ビジネスの難しさが浮き彫りになっている航空業界。そんな航空業界もネガティブな話ばかりではない。
ニッチなサービスにフォーカスして注目を浴びている会社がある。その会社とは、音楽業界から航空業界に乗り込んだ英国の「新参者」だ。といっても、ヴァージン・レコードやヴァージン・アトランティック航空を立ち上げたリチャード・ブランソンのことではない。創業者が、英国人で音楽業界出身という点は同じなのだが……。
世界的に有名なヘビメタバンド「アイアン・メイデン」のリードボーカル、ブルース・ディッキンソンが2012年に立ち上げた、航空機のリース会社「Cardiff Aviaion(カーディフ・アビエーション)社」だ。同社は業界でも評判が高く、ディッキンソンは2013年に開催されたルフトハンザ航空の50周年記念行事で、基調演説を行ったほど注目されている。
一見、何のつながりもないように思える音楽業界と航空業界だが、ビジネスを成功に導くシンプルな法則があるという。ディッキンソンとブランソンが共に航空業界に参入したときにとった戦略は、「徹底的に目立つこと」と「人にフォーカスしていること」。これは航空業界だけでなく、ビジネスに新規参入する場合にきっと参考になるだろう。
ディッキンソンのカーディフ・アビエーション社は、サウスウェールズを拠点に航空機のリースや機体整備、パイロットの育成などを行っている。英国空軍の元整備施設をそのまま利用しているため、設備の広さと機能性は申し分ない。まだ立ち上がったばかりのベンチャーだが、ビジネスも順調で数年以内に航空機を10機ほど増やす予定もある。さらに、業界用語でウェット・リースと呼ばれる航空機、機体整備、パイロットをまとめてリースする形態をスタートさせる計画が進行中だ。
しかもアイアン・メイデンの一員として世界をツアーで巡るディッキンソンは市場の動向をいち早く察知している。そして彼は、「アジアや中東は、これから航空機のニーズが高まるだろう」と予測しており、規制緩和が行われている日本の航空業界に乗り込んでくる日もそう遠くないかもしれない。
■「徹底的に目立つこと」を実行
世界的なヘビメタバンドの顔として成功を続けてきたディッキンソンだが、異業種でビジネスを軌道に乗せることができたのは、「徹底的に目立つこと」を実行したからだ。
アイアン・メイデンといえば、ボーイング757をカスタマイズした特別機「Ed Force One」をディッキンソン自らが操縦し、バンドメンバーやクルーと機材を乗せてツアーをまわるという、前代未聞のド派手なパフォーマンスをしている。(実は、前回のツアーではこの特別機で成田空港に着陸するはずだった。しかし、その当日に東日本大震災が発生したため、名古屋に緊急着陸したという逸話も)
この特別機でワールドツアーをまわるパフォーマンスこそが、ディッキンソンにとって最大の利点をもたらしている。無駄に宣伝費を使わなくても、新しい事業をアピールするのに効果を発揮しているからだ。
競合他社の多いなかで成功するには、劇的に他との違いを出さなければ生き残れない。ヴァージン・グループの創業者、リチャード・ブランソンが新規事業を起こす際にタイムズスクエアに戦車で乗り込んだり、高層ビルから飛び降りたりなど派手で奇抜なパフォーマンスを行ってきたのは、世間の注目を集めヴァージンらしい遊び心を浸透させるため。無意味に乗務員の制服をミニスカートにしてもダメなのだ。
そして、ビジネスで成功するのにもうひとつ重要なのが、人にフォーカスすることだという。ディッキンソンは過去のインタビューで、「ビジネスの基本は人々のニーズに答えることだ。それ以上でもそれ以下でもない。この基本的な事実を認識する必要がある」と語っている。ビジネスとは、本来シンプルなものだ。アイアン・メイデンのコンサートで、ファンが求める最高のパフォーマンスを追求してきた、ディッキンソンならではの発言だろう。
また、リチャード・ブランソンが航空業界に進出したのも、市場の欠陥に気づいたから。「乗務員が親切」という、ごくシンプルなサービス改善とヴァージンらしい遊び心を加え、「人にフォーカスする」ことで他社との差別化に成功している。ちなみに、いまでは当たり前の座席埋め込み型スクリーンを世界で初めて全席に導入したのも、ヴァージン航空だ。
■ビジネスで成功する戦略
すでに確立された業界に新規参入したり、起業するのは難しく考えがちだが、ビジネスを成功に結びつける戦略は非常にシンプル。「人」に最高の体験や感動を与えること、「人」が求めるものを先に提案することが重要なのだ。
アイアン・メイデンで音楽業界のトップを極め、さらに新天地である航空業界で高見を目指すディッキンソンはこんなビジネス哲学を語っている。「好きでもないことに時間を費やすほど人生は長くない」「何かを理解するには最大限努力する必要がある……一度何かを始めたら、うまくいくよう自分の限界まで止まらないことだ」
ディッキンソンのようなマインドと実行力を持つことができれば、音楽業界だろうが航空業界だろうが、何だって成功に導くことができそうだ。
BusinessMedia誠『航空業界へ参入したヘビメタ界の巨人に学ぶ、ビジネスで成功する戦略』
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1408/29/news010.html
―― 引用ここまで ―――――――――
コレだけ読むと、「徹底的に目立つこと」って「人」にフォーカスすれば、
異業種に新規参入しても成功しそうな気がしてきますよね。
さて・・・、ここで重要な秘密を告白したいと思います。
何を隠そう、わたしは重度のメタル狂。
ヘビートラストのHeavyは、へヴィーメタルのHeavyから、“戴いて”いるのです。
そして、へヴィーメタルといえば、その創造主はアイアン・メイデンです。
もちろん記事にあるブルース・ディッキンソンは私にとっては神格化された存在です。
(公正を期すために、へヴィーメタルの起源は諸説ありますが、
あくまで私の持論としてです。本筋から逸れるのでここでは割愛します)
このような前提条件がある者ならば、記事の煽りにだまされません。
まず、ブルース・ディッキンソンは、普通の人類ではありません。
「でも、その人って、実はすごい天才で・・」を地で行く天才です。
Wikipediaの人物紹介より引用しますと・・・
―― 引用ここから ―――――――――
音楽以外の活動も多岐にわたっている。イギリスの航空会社 アストライオス航空でボーイング757のパイロットを勤め、ファンサービスの一環としてコンサート会場国への送迎なども行っている。アイアン・メイデンの近年のワールドツアーに於いても自ら操縦桿を握り、チャーター機を操縦している。またテレビ番組の企画でソ連戦車T-34も操縦した。フェンシングやクリケットの腕前も確かで、23歳の頃にはイギリス国内のフェンシングのランキングで7位となっており、アイアン・メイデンを一時脱退していた時期にはクリケットのイギリス代表メンバーとして世界を転戦した経歴を持つ。
元々は歴史教師になるためにロンドン大学で歴史学を学んだインテリであり、文筆業の実績も残している。1990年には『The Adventures of Lord Iffy Boatrace』を出版して小説家デビューを果たし、2008年公開のホラー映画『Chemical Wedding』では監督のジュリアン・ドイル(英語版)と共同で脚本を執筆した。
―― 引用ここまで ―――――――――
漫画に出てくるヒーローのような文武両道です。
私も実際に謁見しましたが、2004年のDance Of Death Tourの際には、
立てないくらいの腰痛だったのところをおしてステージに立って
元気に飛び回り、走り回って、熱唱していました。
(途中、さすがに立てなくなっていましたが)
そういうことができる超人なのです。
さらに決定的には、ブルース・ディッキンソンにとって、
航空業界は異業種ではありません。
―― 引用ここから ―――――――――
アイアン・メイデンのフロントマンとしてでなく、パイロットとしての仕事もこなしてきたブルース・ディッキンソンだが、勤務先の航空会社Astraeus Airlinesが経営危機に陥り、職を失ってしまった。ディッキンソンはパイロットおよびマーケティング・ディレクターとして同社に勤務していた。
Astraeus Airlinesは行政管理下に置かれ、オペレーションを中断したことを発表した。ディッキンソン最後のフライトは月曜日(11月21日)、サウジアラビアのジッダからマンチェスターまでだったという。
ディッキンソンはしばらく本業に専念することになりそうだ。
BARKS『アイアン・メイデンのブルース・ディッキンソン、パイロットの職を失う』
http://www.barks.jp/news/?id=1000075079
―― 引用ここまで ―――――――――
これが、2011年の記事です。
そして、航空機のリース会社を立ち上げたのが2012年。
もうお分かりですね。
『自分が勤めていた航空会社が潰れたから、自分で航空会社を立ち上げた』
これがコトの真相です。
「どこが異業種参入やねん」というハナシです。
あなたの目の前には、いままでも、これからも、
華々しい成功事例が現れては消えていくことでしょう。
それらに惑わされないでください。
以前、いまでは、とても巧くやっている起業家の方と、
お酒を飲んで色々とハナシをする機会がありました。
その方がいうには、
「松下幸之助の経営の本とかを読んでトイレ掃除をしていたが、まったく儲からなかった。
マーケティングを学んで実践したら稼げるようになった」
とのことでした。
マーケティングなどの商いをやっていると特にですが、
みなさん、本当に成功事例を欲しがります。
(しかも、自分の業種・業界限定の)
成功事例がすべてであるならば、経営の神様に倣って、
二股ソケットを作って売ればよいのではないでしょうか。
ですから、賢明なあなたに重要なアドバイスです。
「事例の本質を見つめましょう」
その商品・サービスがヒットしたのは何故か?
その広告で反応が取れたのは何故か?
そのセールストークで売れたのは何故か?
成功事例なんていうものは、偽りがなかったとして、
真相全体に締める割合は1%くらいでしかありません。
もし、あなたがビジネス=売ることの事例を求めるならば、
あなたがすべきはマーケティングを学び実践することです。
そしてマーケティングとは行動心理学と数学です。
数学が苦手な方は、そこはゼーリシの先生にでも聞くか、
回帰分析ができる理系の大学生をアルバイトに雇うとかしましょう。
そして割り切って行動心理学を極めに行きましょう。
もう一回引用します。
―― 引用ここから ―――――――――
アイアン・メイデンで音楽業界のトップを極め、さらに新天地である航空業界で高見を目指すディッキンソンはこんなビジネス哲学を語っている。「好きでもないことに時間を費やすほど人生は長くない」「何かを理解するには最大限努力する必要がある……一度何かを始めたら、うまくいくよう自分の限界まで止まらないことだ」
―― 引用ここまで ―――――――――
一部の隙なく、否定要素も皆無なのですが・・・。
まぁ強いていうならば、もしあなたがマーケティングを本気で学び身に着けたいのだとしたら、
「何かを理解するには最大限努力する必要がある……一度何かを始めたら、うまくいくよう自分の限界まで止まらないことだ」
ということですね。
さらにいえば、ある業界があったとして、最大限努力するというのには、
その業界の内部に潜入して、ウラ事情を調べるというのも含まれます。
着飾って表を闊歩する姿と、家の中の姿が異なるように、
外から見えるその業界と、中から見えるその業界は、まず、まったく別モノです。
常識を使って、常識で考えて、判断しましょう。
(少なくとも、アヤシイ儲けバナシには引っかからなくなるハズです)

