製品や原材料を刷新する

引き続き、『原材料の不足を逆手に取ったマーケティング』の続きです。

メインテーマの背後にかくれて、気付きにくいかもしれませが、
レビット博士が見ているのは、環境の変化に対して、
顧客視点にどう映っているか、という点であることにご注目ください。

―― 引用ここから ―――――――――

製品や原材料を刷新する

利益率の高い製品を売り込むのは、「顧客がこれまで使っていた製品を別の製品で代替できるのではないか」という前提による。もちろん代替が利く例は少なくないが、そのためには技術的な変更が求められるかもしれない。その必要がないのなら、顧客は品不足を乗り切るために、みずから代替する部品や資材を探し出すだろう。売り手側から見れば、クロス・セリングをしたり、代替品を勧めたりしやすい環境といえる。

一口に代替品と言っても、一般的には3つの形態に分けられる。 ①やや価格が高いが、従来と同じものがすぐに手に入るので、それを利用する。 ②従来とはやや異なるが、さほど支障なく使えて、すぐに入手できるものを購入する。 ③別の原材料でできたものを利用する。ポリ塩化ビニールの代わりにポリエチレンを、ステンレスの代わりにアルミニウムを、鉄の代わりにポリプロピレンを、といった具合である。肉の増量剤として大豆を活用する案も、真剣に検討されないとも限らない。

セオドア・レビット『原材料の不足を逆手に取ったマーケティング』
(1974年ハーバード・ビジネス・レビューより)

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続きはまた明日。

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