値段の付け方、どうしていますか?
値付けは、ビジネスで最も難しいテーマです。
原価がこれくらいだから、利益を載せて・・とコスト積み上げで決める。
競合が出している値段がこれくらいだから・・・と、競合に合わせる。
自分を信じて、気合いで決める。
一般的には、このような感じでしょうか?
京セラ創業者 稲盛和夫氏の著書に、有名な言葉があります。
―― 引用ここから ―――――――――
「値決めは経営」
~中略~
商売というのは、値段を安くすれば誰でも売れる。
それでは経営はできない。
お客様が納得し、喜んで買ってくれる最大限の値段。
それ以上高ければ注文が逃げるという、
このギリギリの一点で注文を取るようにしなければならない。
『稲盛和夫の実学 経営と会計』より
―― 引用ここまで ―――――――――
以前、ご紹介したレビット博士の論文でも、
ヘンリー・フォードは、低価格路線を目指した際に、
まず、値段がありきで、その後で、品質と費用を決めていた、
という秘密を明かしていました。
この2人に共通する、値決めの秘訣はなんでしょうか?
わたしなりの考えでは、それは、
お客様=顧客像、つまり、誰に売るかを
きちんと抑えたうえで値決めをしている、
ということです。
言葉は悪いですが、
ターゲットの財布の中身を、ちゃんと見ている
ということです。
ヘンリー・フォードのターゲットは、
それまで自動車が高価で買えなかった世帯でした。
だから、その世帯が買えるギリギリの値段に設定し、
製造コストを、その値段でも利益がでるように
あわせていったのです。
やはりここでも、まず顧客ありき、です。