模倣戦略の優位性

週末は、レビット博士のマーケティングアカデミーということで。
今回は、『模倣戦略の優位性』という1966年の論文からです。
以前ご紹介した『マーケティング近視眼』と同じくマッキンゼー賞受賞論文です。

前回、ご紹介した『購買意欲調査をめぐる狂想曲』では、
4Pのレベルでの似通った結果になる(模倣も含め)のハナシがありました。

少し前に、私が書いた差別化の記事として、
1番手が勝つのか、2番手が勝つのか、というようなハナシをしました。

そのあたりも踏まえながら、模倣戦略について一緒に考えていきたいと思います。

前提として、模倣はいいことなのか? 悪いことなのか?
ということを、一旦は考えておく必要があるかと思います。

まず、法的に認められないような特許や著作権や商標を侵害するような模倣はダメです。

しかし、そうでないのなら、模倣の要素を取り入れない方が愚かといえるでしょう。

囲碁や将棋を習うことを考えてみてください。
ルールを学んだら、次は“定石(定跡)”を学ぶべきです。
“定石(定跡)”破りの新手に挑むのはプロ中のプロか学者です。
ただ、囲碁や将棋を強くなりたいならば、
オリジナルな戦法を編み出すよりも、
“定石(定跡)”を覚えた方が遥かに効果的でしょう。

こと、マーケティングや広告・セールスにおいても、
私たちは偉大な先人達が残した“定石(定跡)”に
触れることができます。

そして、もちろんビジネスオーナーは、
マーケティングやセールの学者ではなく、
あなたのビジネスが強くなれば(売上に貢献すれば)よいワケですから、
なにもイチから地道に“発明”をしていく必要はありません。

徹底して、くどいようですが徹底して、
あなたには、先人達の“定石(定跡)”に学ぶことをお勧めします。

それでは、明日からお伝えしていく、
レビット博士の考える模倣戦略について、
お楽しみください。

※2014/06/15追記
完結につき、以下バックナンバーです。

模倣戦略の優位性
イミテーションを見てイノベーションを知る
コストの差を考えて戦略を選択する
イノベーターであり続けるのは不可能
リバース・エンジニアリングの基準を確立すべき
「かじりかけリンゴ戦術」でリスクを最小化する
模倣も計画的に
模倣戦略の実践
模倣者の損失防御策
創造的模倣者の価値を正当に評価する

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