プロの責任

書くべきか、どうか、迷うことではあるのですが、結構大切なことだと思うのでシェアしたいと思います。

最近、すべての職業は問題解決業だと思うようになりました。
士業やコンサルタントやコーチのようなプロフェッショナルはもちろん、製造業や製作業、サービスでも、突き詰めていくと「ヒト」の問題・課題を解決するための役に立っているわけです。

そこで問いたいのが、本当に、お客さんの問題・課題の解決までみていますか? ということです。

何度か引用していますが、敬愛するレビット博士は次のように書いています。

----- 引用ここから ------------------------------
なぜ人は製品を購入するのか。レオ・マックギブナは、かつてこう言った。
「昨年度、四分の一インチ・ドリルが一〇〇万個売れた。これは、人が四分の一インチ・ドリルを欲したからではなくて、四分の一インチの穴を欲したからである。」
人は製品を買うのではない。製品のもたらす恩恵(ベネフィット)の期待を買うのである。人は製品やサービスのためにカネを払うのではなくて、買おうとしているものが自分にもたらすと信じる価値の期待値にカネを払うのである。四分の一インチの穴を買うのであって、四分の一インチ・ドリルを買うのではない。

セオドア・レビット『マーケティング発想法』
----- 引用ここまで ------------------------------

例えば、あなたが野球監督で、チャンスで助っ人に代打を指名したとします。
そのバッターが、「一般的なバッターの平均打率はよくて3割。つまり半分以上は凡退するわけですから」と発言したらどう思いますか?

例えば、あなたが訴訟問題に巻き込まれて弁護士に相談したとします。
その弁護士が、「いやー、一般的にこの手の訴訟はあんまり勝てませんから」と発言したらどう思いますか?

例えば、あなたが起業したくて起業相談に参加したとします。
そのときの中小企業診断士が、「まあ、起業なんてほとんど失敗ですから」と発言したらどう思いますか?

それぞれが、統計学的には正しいことを言っているかもしれません。

ただし、依頼者が欲しいのは、「結果」です。

もちろん、「結果」はマルチファクトリアルですから、完全にコントロールできません。

それでも、プロが約束するのは「結果」です。

あなたのビジネスで、あなたの商品・サービスを通して、
お客様が、本当に得たい「結果」はなんでしょうか?
“自分の作業”の範囲で止まっていないでしょうか?

例えば、チラシを作る仕事ならば、リクエスト通りにチラシを作って納めることが仕事かもしれません。
ですが、お客様がチラシを通して欲しい「結果」は、「集客」なわけです。

無料サービスの限界は、「結果」へのコミットメントです。
有料サービスになるからには、値段なりの「結果」へのコミットメントが必要です。

あなたは、値段相応の「結果」を提供できていますか?
そして、わたしも値段相応の「結果」を提供できているか、改めて考え直すきっかけにしつつ。

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